電話代行サービスは古くからあるサービスですが、近年のネットショップやTVショップの発展で、ますます高度なサービスへと発展しています。最近目立つのは弁護士や税理士など士業系のインターネット広告です。そのため士業系でも電話問い合わせが激増し、コールセンターや秘書代行の需要も増加しています。
業種の多様化とともに多様化したのが料金体系です。この記事では電話代行サービスの概要と料金体系に関して解説します。
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電話代行ってどんなもの?
電話代行サービスとは利用者にかかってきた電話を利用者に代わり応対するサービスのことです。種類は大きく分けると、秘書代行タイプとコールセンタータイプがあります。秘書代行とは、利用者の秘書として電話を受けて要件を聞き、利用者に取り次ぐものです。
コールセンターとは、企業や個人が運営する販売業などのコールセンターとして電話対応するものです。コールセンターでは受注業務や質問対応業務以外にもクレーム対応もします。また、コールセンタータイプでは、受信時の対応だけでなく積極的にセールス電話やアンケート電話、督促コールなどを行うサービスもあります。
以前は電話代行と言えば単なる取次業務でしたが、近年は職種、業種の専門知識を身に着けて質の高い応対ができる電話対応業者が増えています。
電話代行の通信システム
電話代行の通信システムには二つの種類があります。一つは古くからあるタイプで、利用者の電話番号にかかってきた電話を代行業者に転送するものです。電話を掛けた人は利用者と電話を受けている人物が同じ場所にいるかのような印象を受けます。
もう一つのタイプは、電話代行業者の電話番号を利用者が借り受けるものです。この場合には、利用者のホームページや広告に電話代行業者から借り受けた電話番号を記載します。よくあるのは、0120から始まる無料電話番号です。
電話代行サービスを利用するのはどんな時?
電話を受ける時間や人員がいないときには電話代行サービスが便利です。たとえば、少人数で事業をしている場合、本来の仕事をしながら電話対応をするのはとても大変です。時には電話対応に追われて本業に支障が出ることもあります。
そのような場合に秘書代行を利用すれば本業に集中することができます。秘書代行業者からのレポートを見てから効率的に業務を処理することができるのです。また物やサービスを販売する事業では電話回線が少ないと、大切な注文電話を取りこぼしてしまうようなことにもなりかねません。
とはいうものの電話回線を増やせば電話対応スタッフを増やす必要があります。こんな時にコールセンタータイプの電話代行を利用すると専門のオペレーターが対応してくれます。特に一時的に電話が殺到する可能性がある場合には便利です。
電話代行って時間的な制約はあるの?
電話代行の時間は契約によって決めることができます。
例えば10:00~18:00とか18:00~10:00などです。業種によっては日中だけの電話対応だけで十分な場合もあります。
また販売する物やサービスによっては、夜間の受信が多いこともあります。このような場合にも電話代行サービスを利用していれば安心して眠れるというわけです。
24時間365日対応の電話代行サービスもあります。
電話代行サービスって緊急対応もできる?
電話代行サービスでは業務レポートの方式や取次方法が契約で定められています。定期的なレポート形式が一般的です。しかし、緊急対応が必要な場合には緊急レベルに応じて利用者に報告があります。どのような場合を緊急とするかといった内容も事前に協議して契約に盛り込みます。
緊急時の取次方法の決め方も契約形式です。
電話代行で好感度が上がるってホント?
電話対応では言葉遣いに失礼があったりすると、会社全体の好感度をさげてしまう恐れがあります。特にクレーム対応には慎重な対応が必要です。言葉遣いや対応に失敗があると返品されたり契約解除されたりする可能性もあります。
また、好感度を大きく下げてしまうので、そのお客様は二度と戻ってきません。場合によっては大問題に発展してしまうこともあるのです。電話代行業者で働くオペレーターは好感度が上がる話し方や言葉遣いなどの研修を受けています。
電話対応のプロとしてトラブルになりにくい対応をしてくれるのです。とはいえ、好感度やクレーム対応のレベルはオペレーターの質で大きく変わるのが現実です。電話代行業者を選ぶときにはオペレーターの質の見極めが非常に重要になります。
電話代行で働くオペレーターってどんな人?
電話代行の職場で働くオペレーターで圧倒的に多いのは女性です。しかし、業種によっては男性オペレーターが活躍している分野もあります。特に家電やIT、機械分野など詳しい商品知識が必要な業種では男性オペレーターが増えます。
多くの場合、ある程度の社会経験があり、丁寧な言葉を自然に使いこなせる年齢の人になります。前職が営業担当者であったり接客業であったり、人と接することが好きな人が多いのは言うまでもありません。電話代行サービスの質はオペレーターの質で決まるといっても過言ではありません。
そのため電話代行サービス業者はそれぞれ独自の研修システムを作っています。電話代行サービスを利用するときには、どのような研修システムを持っているのかを確かめてみることをおすすめします。
電話代行サービスの料金はどのくらいかかるの?
電話代行の料金形態で最も単純な形態は1コール当たりの単価を決めておく方法です。多いのは1コール100円~300円程度です。
日中の10:00~17;00には比較的コール単価は低く、夜間、深夜になるほど高くなります。
また、最近多い料金形態は月額制です。安いところでは月1万円程度のところもあります。月額制でも月間コール数に上限を定めていて、それ以上にコールがあった場合には、1コール当たりの料金が加算される場合もあります。
超過分のコール当たり単価は多少高くなるのが一般的です。コール数はあまり多くないが深夜帯の対応をしてほしいといった場合には1コール単価制がお得になります。また、コール数が多くできるだけ数を多くこなしたい場合には月額制がお得です。
多くの電話代行会社では、複数のサービスを組み合わせてパッケージ料金にしています。バーチャルオフィスと電話代行のパッケージなどは一人で起業した場合などにはとても便利です。また予約受付のパッケージではスケジュール画面を共有して常に予約状況を確認しながら利用することもできます。
電話代行サービスはオペレーターの質でコストパフォーマンスが決まる
電話代行サービスでオペレーターの質が良くない場合には、好感度低下や顧客喪失が発生してしまいます。どんなに安い料金で依頼したとしても、マイナスの結果を残すようなことになれば本末転倒です。オペレーターの研修に熱心な電話代行サービスは多少料金が高くなる可能性もあります。
しかし、成果を上げることができれば結果的にはコストパフォーマンスが良くなります。